週刊アマゾンニュース
vol.022
【1】 インディオの孤独な抗議
【2】 血を流すキリスト像
【3】 アマゾン河増水被害
【4】 インディオキャラバン、バイーアへ
【5】 この世の天国水上生活
【6】 国立保健院、インディオの健康管理に本腰
【7】 グリーンピース・木材不法伐採撲滅キャンペーン
【1】 インディオの孤独な抗議 25/MAR, Manausブラジルとペルーの国境から来たバリアバリ族のインディオ、アメリコ・クルーズ・アレナスさん(33)は昨日、マナウスのある町角で街頭演説をし、インディオの文化と種族保護を訴えた。「民主的な平等をインディオにも分けて欲しいんだ。この国は民主主義の国なのにそれが全ての階層に行き渡っていない。例えばインディオの大学があったって良いじゃないか」アメリコさんはスペイン語で待ちゆく人に語りかけた。彼が身にまとった看板には、ブラジル発見500年祭に来賓としてブラジル訪問予定の国際人権委員会議長であるオランダ人、ハンス氏へのメッセージも掲げられている。「世界にちらばるインディオ達の厳しい現状を彼に訴えたい。世界の人たちは、我々インディオも歴史の一部だということを知るべきなんだと訴えたい」
【2】血を流すキリスト像 23/MAR, Manausマナウスのある礼拝所には毎日数百人の人々が訪れ、奇跡を信じて祈りをささげる。この礼拝所には、奇跡を起こすと信じられている「血を流すキリスト像」と「涙を流すマリア像」が祭られているのだ。礼拝所の所有者、アウテミール氏はこう言う。「最初にキリスト像が血を流したのは89年、サンパウロに住んでいた時でした。神父を呼んだり警察を呼んだりして色々調べてもらったけど、その血がどこから流れてくるのかは分からなかったんです。大学の専門家に調べてもらったら、人間の血液、但し白血球が無い血液だということでした。」血を流す日は突然にやってくるが、それに先立って壁など他の場所に、血痕で出来たキリストの顔が浮かび上がるのだという。
この奇怪な出来事の秘密は娘にあるのだと信じているのはアウテミール氏の妻、ファッチマさん。彼女の長女ジオバンナ(17)さんは、生まれた時既に虫の息で医者にも見放されていたが、彼女のために一生懸命にマリア様に祈った結果かどうか、彼女は無事生き延びた。そんな過去を持つジオバンナは、キリスト像が血を流す時に決まって、落ち着かず、突然笑い出したりし、一人で部屋に閉じこもるのだという。
このキリスト像を地元テレビ局が取材した際、レポーター役の女性は突然気分が悪くなり、気絶してしまった。その場面は実際に録画されオンエアーされている。
【3】アマゾン河増水被害 23/MAR, Altamira今年のアマゾン河の増水は例年よりも激しく、各地で家屋浸水被害が相次いでいる。ベレンから700キロ西のアルタミラ市(人口83000人)でもシングー河の水位が例年よりも8m近く高くなっており、既に約100家族が避難所での生活を余儀なくされている。この増水は4月半ばまで続く可能性があり、このまま水位が増加し続けると更に1400家屋が浸水の被害にさらされることになる。アマゾン河の水位の増減は毎年のことだが、実際に今年のような被害が出ているのは20年振りだとのこと。
【4】 インディオキャラバン、バイーアへ22/MAR , Manausインディオ宣教師評議会のアントニオ・アナヤ氏によると、インディオに関係する様々な団体、機関の職員等で構成される、ブラジル全土から集まる約500名のグループが、ブラジル発見500年にちなみ、マナウスからサルバドールへ向け、行進を行う予定だと言う。このグループは4月9日にマナウスを発ち、サンタレンを経てベレンから徒歩でブラジル発見の地、バイーア州のコロアベルメーリャへ向かう。16日に到着予定。各地でインディオ問題に関する討論会を学生や大学教授を中心に開いていくことになるという。またこの行事に先立ち、パラー連邦大学ではブラジル各地から講演者を招き、インディオの歴史に関する講演を行う。なかには同大学のマノエル・ドゥットラ教授による「アマゾンの作り話とメディア;4世紀に渡る醜い真実と美しい嘘」なる講演も予定されている。ブラジル発見500年で浮かれ始めているブラジルだが、先住民から見たこの500年の歴史は、また全く別の意味を持っている。
【5】この世の天国水上生活 24/MAR, Manausマナウスから約5キロ、ネグロ河とソリモンイス河の合流地点に程無い場所に、水上生活者達の暮らす集落がある。マナウス市内中心部のスラムで暮らす人々とは違い、ここで暮らす人たちは、敢えて都会の喧騒を離れて静けさと安全を選択した人たちだ。「ここには泥棒はいないよ。だから寝るときゃ窓は開けっ放しさ」と言う漁師のジョアン・ボルジェスさんがここに住みはじめたのは1960年。この地区でも古株に入る方だ。マリア・デ・ナザレさん(53)はここに住みはじめてまだ2年。一番新しい住人だ。彼女はここで小さな日用雑貨店を始めた。15歳の娘と暮らす。ライムンダ・ケイロース(42)さんはここに住んで18年になる。「唯一不便な点は4人の息子達が毎日モーターボートでマナウスにある学校まで通わなきゃいけないことね。」でもやっぱり街の生活に戻る気は無いそうだ。水上家屋建築専門の大工、マウロ・コエーリョさん(51)はこれらの家屋を専門にこれまで40軒以上建ててきた。彼によると、数十年は持つ丈夫な150平方メートルの水上家屋は約2万レアル(約1万1千ドル)で建つそうだ。ちなみに彼は同地区に建設が予定されている、2階建て70名収容の水上学校建設の責任者でもある。
【6】国立保健院、インディオの健康管理に本腰 24/MAR, Brasiliaインディオ保護基金に変わって国立保健院がインディオの保健衛生を管理するようになって約8ヶ月が経つ。保健院の対応に関しては、これまで当のインディオ達からの不満が絶えなかったが、最近ようやくインディオの健康管理を取り巻く状況は好転してきた。例えばインディオの村落には基本的な対応が出来るようトレーニングされたインディオが配置されはじめており、現在既に1500名のインディオが同様のポジションに配置されることになっている。また街の病院へ入院が必要なインディオに関しては、一般市民に比して優先権が与えられ、またインディオの受け入れ契約を結んだ病院に対しては、必要なインフラの整備を受けるための補助金が支給される。またインディオの診療入院に関しては一般患者の30%増しの診療費が支給されることになっている。また入院するインディオの家族が寝泊まりするインフラ、またそれをアテンドする人材の育成等が基本事項となっており、この事に関して国立保健院のコーディネーター、ウビラタン・ペドローザ氏は「インディオの家族の絆はとても強く、離れにしてはいけないとの考えによる措置だ。しかし家族達が街に滞在する期間、都市生活とのコンタクトは出来る限り少なくなければならない。インディオ村落から出てきたインディオが文明との接触が必要以上に密になると、アルコール中毒や売春等に走るという弊害が起こっているからだ。」とのことで、この当たりのコメントにインディオ問題対応への難しさが見え隠れしている感
じだ。
【7】グリーンピース・木材不法伐採撲滅キャンペーン 22/MAR Amazon国際環境保護団体、グリーンピースの船、アマゾン・ガーディアン号が、今月16日からアマゾン河入りしている。同船に乗り込んだ様々な国籍(アルゼンチン、コロンビア、オランダ、イギリス、ブラジル等)の乗組員17名は、これから4ヶ月に渡って続く木材不法伐採撲滅キャンペーンを展開中。既に最初の寄港地マナウスでアマゾン環境保護院長官等との会見を済ませ、維持可能なフォントから伐採した木材に特別な「グリーンスタンプ」を貼ることを義務付けの提案等を行っている。ちなみに同船はグリーンピースが借り上げているものだが、4ヶ月間、約35万ドルを払っているとか。