週刊アマゾンニュース

vol.025

 

【1】 ブラジルの歴史は500年じゃ無い!(2)

【2】 ブラジルの歴史は500年じゃ無い!(3)

【3】 没収した魚を有効利用

【4】 農業廃棄物で作る車両部品、商業ベースへ

【5】 ゴミ?商品?

【6】 森林伐採率数値、下がる




【1】 ブラジルの歴史は500年じゃ無い!(2) 11/APR, Belem

「インディオ・黒人・大衆による国民抵抗運動」が組織するインディオ約2000名は「ブラジル発見500周年」政府公式記念式典への抗議集会を行うためブラジル各地からポルトセグーロへ向かっているが、アマゾン河口のベレンでは昨日、50部族のインディオ達約400名が抗議集会を開き、その後バイーアに向け出発した。ブラジルインディオ機構副会長のクラウジオ氏は「500年前にもここには970部族のインディオ達が生活していた。しかも4万年前から私達の土地だったんだ。ブラジルは発見されたんじゃない。武装したポルトガル人に侵略されたんだ」とコメント。今回の抗議集会には「土地無し農民運動」そして何故か「パンク・アナーキズム運動」のメンバー達も参加した。土地無し農民運動のコーディネーター、ライムンダ女史によれば「我々は生きる土地を奪われたという意味で、言わば同じ悪の被害者ですから」。またパンクのシドニー氏は「俺達も彼らと同じように搾取されているよ。それに俺達の髪型って、インディオの髪型が起源なんだよ」と参加の動機を語る。ちなみに、今回の一連の抗議活動でインディオ達が主張している事項の中には次のものがある。
・ ブラジル全土のインディオ保護区の即日返還、再画定
・ 98年のチクナ族14名、89年のコルボ族4名の虐殺関係者の処罰
・ インディオに国境地帯を自由に行き来する自由を与えること
・ インディオの教育のクオリティーをあげること
・ 農地改革



【2】 ブラジルの歴史は500年じゃ無い!(3) 15/APR, Manaus

昨日、アマゾナス州社会科学協会は、社会学者、人類学者、インディオ関連団体の代表を招いて「ブラジル500年、どこが?」というテーマでディスカッションを行った。同協会の会長、カルロス・サンチアゴ氏によると、今回のディスカッションの目的は、ブラジルという国をアカデミックな見地、またこの500年の間社会から虐げられていた民衆階層の見地から分析することだという。アマゾナス州のインディオの学生を代表して演壇に立ったのはエリゼッチ・ガマさん。彼女は「インディオにはブラジル発見500年を祝う動機は無い。」と言い切る。そしてインディオが直面してきた虐殺や闘争に触れ、「インディオの人権を脅かすものへ抵抗を続けよう」と締めくくった。またアマゾナス連邦大学のメネゼス教授は「ブラジル社会における黒人」というテーマの講義のなかで「黒人が企業の上層部で働くことはきわめて希だ。また黒人自らが、自分の民族性を認めたがらない。つまり自分はモレーノ(褐色)、パルド(黄褐色)だと言い、黒人であることを認めたがらない傾向にある。」と自らに潜む問題点を指摘した。アマゾナス連邦大学のレナン・フレイタス教授は「ブラジルの奴隷時代、植民地時代に我々が背負い込んだものは、今現在も我々に重くのしかかっている」とコメント。ブラジル発見500年の浮かれた雰囲気とは正反対の、重々しい雰囲気のイベントとなった。



【3】 没収した魚の有効利用 15/APR, Belem

ベレンのグアマ地区のスラム。午後早くの一番暑い時間帯、30度をゆうに超す炎天下のもと、数百人の住民が我慢強く列を成し、2トンの魚を分け合った。この魚、マラジョー島近くの漁業禁止地区で操業していた漁船からIBAMA(国立天然資源院)が没収した9トンの魚の一部。魚はこのスラム以外にも老人ホーム、学校等に配られたほか、ハンセン病患者の居住区にも分けられる予定だという。聖週間の連休を控え、魚の値段が上がるこの時期の粋な計らいだった。



【4】 農業廃棄物で作る車両部品、商業ベースへ 14/APR , Belem

ブラジル メルセデス・ベンツ社の関連会社であるポエマテック社は、パラー州の田舎で産出するココ椰子の繊維を利用して車のシートを生産する会社で、現在メルセデス社の乗用車、トラックにシートを供給している。同社が現在ベレン郊外の工業団地に建設中の工場では、これから2年以内に月6万個のシートを生産できるようになるという。見通しによれば、来年早々試験操業を開始し、間もなく国内マーケットへの部品調達を開始できるという。これまで同社が操業していたマラジョー島、ポンタ・デ・ペドラ市の工場は、アマゾン貧困環境プログラムを推進するNGOであるPOEMA (Programa Pobreza e Meio Ambiente na Amazonia)のプロジェクトへの貢献活動だったが、今回の工場建設は、商品供給を他メーカーにも広げ、この事業を商業ベースに乗せるのが目的だ。

【5】 ゴミ?商品? 10/APR, Manaus

ここマナウスでは、市清掃局がアルミ缶を回収しなくなってから1年が経つ。清掃局が回収を辞めたのは、アルミ缶がキロ当たり1〜1,5レアル(約50〜100円)で売れる商品になったからだ。アルミや銅の缶を集めて回るのは子供や女性、また失業中の男たち。ごみ箱に捨てられた空缶は程なく彼らに拾われ、換金商品となる。業社に買い取られた缶はサンパウロに送られ、リサイクルにかけられる。彼らがゴミ回収で得る収入がどれくらいかは定かでは無いが、ちなみにこのシステムが最も定着していると言われるブラジル南部の街、ポルトアレグレでは、市内に8ヶ所のリサイクルセンターがあり、計250名が働いている。空缶回収人たちの月収は約200レアル(約120ドル。ブラジル
の現在の最低賃金は151レアル)で、彼らの集める約40トンの再利用可能なゴミは、ポルトアレグレの乾燥ゴミ全体の実に20%に相当するというから大した物だ。



【6】アマゾン森林伐採率、下がった? 14/APR, Brasilia

連邦環境大臣、ジョゼ・サルネイ・フィーリョと科学技術大臣 ロナルド・サルデンベルグは昨日、99年における森林消失率が前年に比べて低下したと発表した。発表によれば、17,383平方キロの森林を失った98年に比べ、99年は16,926平方キロの森林が減少し、また99年の法定アマゾン地域の山焼きは前年に比べて20,2%減少したという。しかし同日、国立宇宙研究院が発表した数字は余りポジティブなものでは無い。98年から99年の森林減少率に関しては環境大臣の発表するところと確かに同じだが、その前、97〜98年にかけての森林減少率は、96〜97年に比べて31,4%増加していたというものだ。宇宙研究院がこの20年間ランドサット衛星によって監視してきたところによれば、アマゾンの森林は既に全体の14%、広さにして約55万平方キロが失われたという。但しこの数値は農牧業によるもので、木材業者による森林伐採を入れれば数字はまだ上がるという。関係者からはサルネイ大臣の軽率な発表を糾弾する声が上がっている。

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