週刊アマゾンニュース

vol.029

 

【1】 ベレンに新観光名所オープン

【2】 植林は金になる

【3】 ちょっと変わった遺産相続騒動

【4】 アマゾン地域に新しい州増えるか

【5】 インディオの学校

【6】 神父 vs フォホー

【7】 森林法を巡る混乱


【1】 ベレンに新観光名所オープン 13/MAY, Belem

アマゾン河口の街ベレンで、今日、観光名所がもう一つオープンする。これはパラー州政府の建設したエスタソン・ダス・ドッカスと呼ばれる複合娯楽施設で、ベレン港沿いに建つ港湾倉庫のうち4つが全面改修され、劇場、港湾博物館、要塞遺跡、ビール工場、レストラン5件他17店舗の入る総面積32000uの娯楽施設としてオープンするもの。ちなみに湾沿いの4つの港湾倉庫は今世紀初頭にイギリスから輸入された年代物。州政府の発表によると、民間投資も含めた総建設費用は2400万レアル(約1350万ドル=約15億円)で、1平方メートルあたり750レアルと、ベレンの新築アパートにかかる建設費用(1平方メートルあたり約1000レアル)よりも安いと胸を張る。出来たての地ビールが飲める「AMAZON BEER」の味にも期待が持たれるところ。



【2】 植林は金になる 10/MAY, Belem

ブラジル中東部のエスピリトサント州からパラー州へ移住して20年になるエリゼウ氏は長年自分の農場の木材を切り出してきたが、自然資源が枯渇してきたことに不安を覚え、私財を使って16万本の木を植えた。この業績が認められ、2年後にはアマゾニア銀行の140万レアルの融資によってさらに31万本の木を植えた。この額はアマゾニア銀行による植林プロジェクトへの融資としては過去最高額。植えられているのはパリカ、チーク、マホガニー等で、15年の償還期間中に23万平方メートルの木材を売り1900万レアルの利益を生む計算だという。パラー州ではこのほかにも300〜500ヘクタールの土地にパリカやチークを植える個人事業主、家具会社等があり、今後この分野への投資がますます盛んになると見られている。


【3】 ちょっと変わった遺産相続騒動 13/MAY , Manaus

機械工バンデルラン氏は、内縁の妻の遺産相続の正当性を法廷で争う構えだ。ただ、この遺産相続が通常のケースと異なるところは、無くなった妻がオカマだったこと。内縁の妻(夫?)であるシモーネさん(本名ニベルト氏)は職業オカマだった。ヨーロッパへの出稼ぎで貯めた資金で家を建て、恋人のバンデルラン氏と13年暮らしていたが、最近になってエイズによって死亡。遺産相続権を主張するシモーネさんの家族と法廷で争うことになった。ちなみにバンデルラン氏もエイズに感染しており現在入院中だ。アマゾナス州ゲイ・レズ・オカマ協会の弁護士のリッタ女史によると、「同性カップルの事実上の婚姻関係というのは法律では規定されていないし、法廷で争われるのはアマゾナス州では初めてのケースですが、既に3州で類似の前例が裁判で認められています。」バンデルラン氏とシモーネさんの古い友人であるアダモール氏は「ブラジルではどこでも同じことが起こっていますが、シモーネの家族は彼らの開くフェスタには1回だって来たことが無かった。シモーネが無くなる数ヶ月前に彼に急接近してきたわけです。息子を認めていなかったし、彼の恋人も認めていなかった。でも、彼らの住んでいた地区では誰もが彼らを夫婦として認めていました」と言う。
以前ある国会議員が提唱した同性間の婚姻を認める法案は、その後その議員が落選したことから棚上げになっているが、ブラジルゲイ・レズ・オカマ協会は何とかこの法案を国会での投票に付すよう運動を続けているという。


【4】 アマゾン地域に新しく州増えるか 12/MAY, Brasilia

現在上院では審議されているプロジェクトが現実のものになると、ブラジルには新たに3州が増えることになる。この提案は、マットグロッソ州の南部52市をアラグアイア州として分割、同様にアマゾナス州西部の22州をソリモンイス州、パラー州西部の22州をタパジョス州とするというもの。上記3州はブラジルで最も大きい3州で、余りの広さに上記地方の基礎インフラが整備されておらず、首都とのコミュニケーションもままならない、というのがその理由だ。提案者の上院議員、モザリルド氏は「地図を見ればすぐ分かるでしょう。この3州は広すぎる。中では一番小さいマットグロッソ州だってサンパウロ州の4倍あるんだから。」ちなみに一番最近出来た州であるトカンチンス州、ロライマ州は現在良好に機能していると言われ、今回のプロジェクト承認の良い前例になると思われる。



【5】 インディオの学校に関する会議 08/MAY, Manaus

今月19日、アマゾナス州の18の異なる部族のインディオ達がマナウスに集まり、第一回インディオの学校教育に関する定例会議を開催する。この会議での主要なテーマはインディオ学校の規約、国家方針に基づく教員養成。また州政府はインディオの教育振興のために使用される船「LUZ DO SABER = 知識の光」号を提供しており、この会議中にインディオの代表達にお目見えする予定。この船にはコンピューター、教育資材、診療所、眼科診療所が設備されており、アマゾナス州のインディオ部落を対応して回ることになる。ちなみにアマゾナス州には10万人のインディオが住み、まだ西洋文明と未接触の部族も20部族存在すると考えられている。



【6】 神父 vs フォホー 09/MAY, Manaus

フォホー(FORRO)とはブラジル東北部が起源のフォルクローレで、ブラジルの田舎ではダンス音楽として非常にポピュラー。アコーディオンの軽快、軽薄(歌詞は必ずしも軽薄では無いが)なリズムがかかると、それだけで皆体を揺すりはじめる。だが、ここリオプレット・ダ・エバの街(マナウスから約80キロ)では最近街の教会の隣にオープンしたフォホーディスコの騒音が神父さんの怒りに触れた。神父は「ディスコの騒音はミサの妨害となり、祈りの集中を妨げるもの」として廃業を主張。これに対しディスコのオーナーは「全く娯楽の無いこの街にはディスコは必要。それにこのディスコのお陰で観光客は増えている」と全く退く様子は無い。オーナーは既に営業存続を願う1200名の署名を集め、対する神父は60名の署名を集めた。近く住民投票が行われる模様。



【7】 森林法をめぐる混乱 12/MAY, Brasilia

一昨日国会の環境委員会で承認された連邦森林法の改正案を巡って、周囲の反発が続いている。この改正案の中心をなすのはアマゾンの全森林における法定保護区を現行の80%から50%に引き下げるという点で、この改正案がこのまま施行されると約45万平方キロ、パラグアイの国土面積を上回る面積の森林が消失する可能性がある。委員会での法案承認には環境関連NGOのみならず、アマゾナス州知事、連邦環境大臣等が強く反発している。国会本会議での投票は24日に行われるが、ここで改正案が承認されると、それを覆すには大統領の拒否権行使が唯一の道となる。フェルナンド・エンリケ大統領はスポークスマンを通じて、「本会議にて改正案の内容が修正されることを望んでいる。」と、最終的な改正案の拒否権行使をにおわせている。

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