週刊アマゾンニュース
vol.033
【1】 放射能に苦しむアマゾンの街
【2】 フランスがアマゾン熱帯林保護に協力進言
【3】 道路建設にインディオが反対
【4】 環境大臣、スイス製薬会社との契約を不許可
【5】 ブラジルが警戒するバイオパイレーツ
【6】 今が旬です。アマゾンの珍味
【1】 放射能に苦しむアマゾンの街 06/JUN, Monte Alegreモンテアレグレはアマゾン河中流左岸、流域第三の都市サンタレンから程ない場所にある小都市。1万2千年前のものと言われるインディオの壁画で有名な街でもある。この街では70年代の終わりにウラン鉱床の存在が発見され、住民への放射能による悪影響が指摘されてきた。96年からパラー連邦大学の地球物理学のチームが同地での放射能の影響の調査を行っていたが、今回発表された調査結果によると、同地最大の農産物収穫地であるコロニア・イングレースでは土壌、農産物ともに非常に高い放射線値を示した。またこの地で取れる土を建材として使用した家屋内では、2.300CPSという高数値の放射能が記録された。この数字は、1年間浴びつづけると通常限界値と言われる数値の実に308倍の放射能が体内に蓄積する量だと言う。放射能で汚染された土を建築資材として使用しているのは、主に貧困層だと言われている。また、この地に9年間住む医者は、モンテアレグレ住民の癌の発症率が異常に高いことを指摘している。
【2】 フランスがアマゾン熱帯林保護に協力進言 06/JUN, Parisフランスのシラク大統領は、ブラジル大統領を迎えての昼食会で、アマゾンの熱帯雨林保護に最大の協力をすると約束した。シラク大統領はこの場で、この7月に沖縄で行われる先進7カ国会議において、ブラジル熱帯雨林保全パイロットプロジェクトを始動させると言明。このプログラムは92年のリオ環境会議の1年前に始まる予定だったが、現在まで手付かずでいるもの。全体で3億800万ドルの投資が予想されている。ちなみに91年当時の予想投資額は20億ドルだったという。
【3】 道路建設にインディオが反対 10/JUN , Mauesアマゾナス州マウエスとパラー州イタイツーバをつなぐ道路の建設案が同地に住むインディオ、サテレース・マウエース族の不安を煽っている。というのもこの道路が、同種族の住む737ヘクタールの保護区の真中を通る予定だというのだ。この情報は6月9日クリチカ新聞社(マナウス)を訪れた同部族の代表者たちから伝えられた。同部族は10年前から着実に数を増やしてきた数少ない部族だが、「この道路が完成すれば、この地には沢山の悪が流入する。暴力や強姦、アルコールで我々の種族は壊滅するだろう」この道路で繋がれるパラー州のイタイツーバは金掘りの街で、産出量が減少している現在、様々な社会的問題を抱えており、インディオ達の心配は非常に現実的かつ深刻である。現在までのところ、このプロジェクトを中心になって推進しているというカルロス・エステベス、マウエス市長からのコメントは取れていない。
【4】 環境大臣、スイス製薬会社との契約を不許可 06/JUN, Brasiliaアマゾン生物的多様性持続利用協会(バイオアマゾニア)と外国企業(スイスの製薬会社NOVARTIS社の間に結ばれた始めての大規模な技術協力契約が論争のもとになっている。この金曜日に環境大臣サルネイ・フィーリョは、「契約は無効で、バイオアマゾニアは契約を結ぶ資格を有しない」と発表。これに対してバイオアマゾニアの重役ワンデルレイ氏は「技術協力の契約は専門の弁護士によって入念に検討されたもので、法的な問題は一切無い」と断言している。しかし専門家によると、バイオ情報の取得に関する法律が承認されていないため、この契約によって、NOVARTIS社がアマゾンのバイオ情報を無制限に取得し、また遺伝学上の重要な素材等が大量に国外に持ち出される恐れがあると指摘している。
【5】 ブラジルが警戒するバイオパイレーツ 05/JUNブラジルが最近ナーバスに警戒するバイオパイレーツ、実はこの歴史は以外に古く、今世紀初頭にイギリス政府の職員がゴムの苗を密かに持ち出しているしそれに先立って17世紀初頭には、ドイツ人学者VON SPIX、VON MARTIUS両学者が約300種の野生動物をヨーロッパへ運び出した(そのうち無事ヨーロッパへ到着したのは120種余りだと言われる)。ブラジル天然再生資源院(IBAMA)の監査部長ジョゼ・レーランド氏によると、最近ではスイスに蜘蛛を持ち出そうとしたケース、魚の内臓と頭部を持ち出そうとしてオランダ人、カブトムシを持ち出そうとしたベルギー人等のケースがあるが、摘発は非常に困難だと言う。「これらの不正売買を無くすには、研究生産技術を有する側と資源を有する側が利益配分の関係を確立し、不正に生物資源を持ち出す動機を無くすしか無い。例えば製薬会社がある薬を開発するために、アマゾンの森の民に助言を仰げば調査に費やす費用を半額に抑えられるはずだ」という。例えば、ある薬品をゼロから商品化に結びつけるまでに6億ドルの費用がかかると言われるが、これが例えば、ある植物はどの病気の治療に効果がある、という情報があれば、約2億ドルの費用で済むという試算がある。
【6】 今が旬です。アマゾンの珍味 10/JUN5月から6月にかけて、アマゾン河中流のサンタレン、トカンチンス河流域のカメタでは「アビウー」というオキアミならぬ、カワアミが取れる。これはこの時期だけのもので、知るひとぞ知る「アマゾンの珍味」だ。