週刊アマゾンニュース

vol.036

 

【1】 シロイヒト、ハイルナ!

【2】 インディオを使った人体実験の疑惑

【3】 民芸品が環境破壊?

【4】 アマゾンのガラナ、世界へ羽ばたくか

【5】 コブラ・オペレーション

 


【1】  シロイヒト、ハイルナ! 27/SEP, S.F.Xingu

パラー州南部、サンフェリックス・ド・シングーのプイカラランカ部落のカヤポーインディオたちが連邦警察の刑事、IBAMA(国立天然再生資源院)の職員達、計39名を拉致した。拉致された39名は240万ヘクタールの同部族保護区内でのマホガニーの違法伐採の取り締まり中だった。インディオ達は昨年から、許可無くしての同地への立ち入りの禁止を宣言しており、警官と言えども事前に酋長たちの立ち入り許可を得る必要があった。連邦警察関係者によれば、インディオ保護区内での木材業者のマホガニーの買い付けは違法で、2年前から捜査対象になっていたが、木材業者は市場価格の20%以下の値段でカヤポ族からマホガニーを買い叩いているという。カヤポ族はインディオ保護区内でのマホガニーの不法伐採がカヤポに何の利益ももたらしていないことに不満を抱いており、人質の解放にあたっては、96年に同地から不法伐採されたマホガニーが連邦政府によって競売で売却されたのと同額の身代金を要求している。8月にも、サンパウロからスポーツフィッシングに訪れた釣り客13名がバウー保護区(アルタミラとノーボプログレッソの間)でカヤポ族に13日間拉致された事件が起こっている。

続報

昨日午後、拉致されていた39名は無事解放された。解放にあたっての交渉はインディオの代表者と連邦政府の代表者との間で無線で行われ、連邦政府は、同地で96年に没収され競売にかけられた不法伐採マホガニー3000?分の代金500万レアル(約2億5千万円)をカヤポー族へ支払うと見られる。(29/SEP)

 

【2】 インディオを使った人体実験の疑惑 25/SEP, Belem

10月1日に発売される本[Darkness in El Dorado]のなかで、ジャーナリストであるパトリック・ティエルニー氏があるショッキングな告発を行っている。本によるとミシガン州立大学の名誉教授であるアメリカ人遺伝学者ジェームス・ニール博士は、60年代にブラジル・ベネズエラにまたがり、多くのヤノマミ族インディオに、はしかと似た症状を引き起こすエドモンソンBというビールス性の細胞を注射し、その結果数百名のヤノマミが治療されることなく死亡したという。ニール博士は関係者に、発症したインディオの治療を禁止し、ただ観察するよう指示したと言い、パトリック氏は「原始的で、遺伝的にも隔離されている同部族は、自らの遺伝情報を常に優勢に更新するため、より頻繁に世代を循環させるという学説を証明するための実験だった」と見ている。ニール博士は遺伝学者の草分けとして世界的にも有名だが、今年2月に癌で死去している。本によれば博士はアメリカ核エネルギー委員会の仕事として広島、長崎の原子爆弾被害者とその子孫への影響を調査しており、その過程で実験のため患者に知らせずにプルトニウムを注射した疑いも持たれているという。

 

【3】 民芸品が環境破壊? 29/SEP, Belem

インディオの作る民芸品が、インディオ保護機関と環境保護機関の間で論争の的になっている。IBAMA(国立天然再生資源院)は「インディオの作る民芸品には絶滅の危機に瀕した鳥類の羽毛が使用されており、環境法に抵触する」と主張、対するFUNAI(インディオ保護基金)は「インディオは民芸品を作るために動物を殺すので無く、自らの食用に動物を捕獲し、残りで民芸品を作る。これは文化である。環境法は議論の余地がある」と一歩も引かない。確かに本当のインディオで無い人々が生活の糧を稼ぐために似たような民芸品を作る例は多い。例えばアマゾナス州には62種族、約9万人のインディオが172の保護区で生活しているが、その80%は商業用、個人使用のために民芸品を作っているという数字が示すように、インディオの文化的、経済的側面へ動揺を与えずに代替産業を提案することは不可能に近いと見られる。ベレンではFUNAI直営の民芸品販売店は最近になって1店舗から3店舗へ増え、販売も好調だったがIBAMAが鳥類の羽毛を使用した民芸品を店舗から没収している。

 

【4】 アマゾンのガラナ、世界へ羽ばたくか 19/SEP, Maues

ブラジル飲料会社の大手2社(ブラーマ社・アンタルチカ社)が合併して出来たAmBev社は世界5位の飲料会社となったが、同社がマウエス市(マナウスから東に焼く200キロ)に所有するガラナエキス抽出工場が近い将来フル稼働を始める可能性がある。同社は昨年末ペプシ社と契約を結び、同社の世界販売網を駆使しガラナを世界戦略商品として売り出すことに決定。商品名はそのものズバリ、「アマゾニア」。ガラナの地として有名なマウエス産のガラナを使用したアマゾン原産の飲み物、というイメージが大いなる武器となるか。

 

【5】 コブラ・オペレーション 25/SEP, Tabatinga

ブラジル法務省は明日よりコロンビア国境警備強化プログラム、「コブラ・オペレーション(コブラ=コロンビア・ブラジル)」を開始する。連邦警察から派遣される180名が1500キロに渡る両国国境陸海空の警備にあたる。これはコロンビア政府がアメリカ政府の後押しで行う麻薬撲滅運動「コロンビア・プラン」の影響で麻薬を主な資金源とするFARC(コロンビア革命軍)のゲリラや麻薬密売組織がブラジルへ侵入する恐れがあるためだ。 最近になって、国境付近のジャングルに住む住民達はゲリラの襲撃を恐れ、付近の都市へ流れ込むケースが増えている。マナウスから西へ約1000キロ、コロンビアとの国境近くの町タバチンガ(人口約33,000人)には今年に入って400家族が国境付近の森から流入しており、その中にはコロンビア人の姿も見られる。フアン氏(58)は「FARCの連中は残酷で血に飢えた奴らさ。それに前居た村には頻繁にゲリラがあらわれゲリラを徴兵していた。子供を取られる前にここに逃げてきたんだ」と言う。連邦警察は国境沿いに監視ベースを7箇所設置した。年末にかけ、コロンビア軍の圧力が強まると見られ、その影響に対処するため監視要員を3倍に増やす予定だ。

 

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