|
【1】アマゾン流域、宇宙からの監視−麻薬組織、ゲリラを追う−
(エスタド・デ・サンパウロ紙 25/07/02
ニッケイ新聞 26/07/02 )
カルドーゾ大統領は25日午後1時、マナウス市に架設されたアマゾナス宇宙査察センター(SIVAM)の落成式に臨んで始動ボタンを作動した。14億ドルの予算を投じて120ヶ所のレーダーとリモート・センターからなるデジタル・ステーション網が広範囲に設置され、欧州に匹敵する面積550万平方キロの密林で、ゲリラや麻薬組織に監視の目が注がれることになった。
別名「暗黒の湖」「悪魔の森」といわれるアマゾナス熱帯雨林に、120個の電子監視システムの目と耳が設置された。隣国との1600キロメートル国境線付近でコロンビア革命前線(FARC)六個師団が行動を開始して、SIVAMの活動が始まった折だ。米軍が国籍不明機飛来監視のため賃借していたマンタ空軍基地は26日午前6時をもって、米国防省とエクアドル国防省によって閉鎖されることになった。マンタ基地で活動していた米国家情報局(CIA)の下部機関ダインコープのメンバー200人も、SIVAMへ活動目的不明のまま合流して駐留するようだ。10月から伯米軍事協定により制空用新兵器が持ち込まれ、同地域における国防用の情報収集能力が画期的に拡大されるとペンタゴンの覚書に記載されている。さらに大型ジェット戦闘機E/3が数機、超音速ジェット戦闘機ファルカンF/16やイーグルF/15も多数配備された。これら機種は燃料空中供給システムになっており、昼夜の監視体制が敷かれる。
CIAの報告によれば、ブラジル北部と北西部にはザパテル、リベラ、ポーラス、メンドーサ、マリンなど麻薬国際カルテル5グループが存在するという。米政府が12億ドルを投じ近代装備を提供した麻薬対策「コロンビア作戦」は、組織をエクアドルやペルーへ押しやり、新しい問題を引き起こすだけに止まった。
両国のゲリラ組織「赤い太陽」や「人民前線」はFARCと合流して、共同戦線を張ることで態勢立て直しを計っているという。ペルーのセンデロ・ルミノソも完全に復活した。トパックマル(MRTA)もFARCとの共同戦線を宣言し、地域社会の宣撫活動を行っている。同地域の全ゲリラ組織は、米国が武器提供と工作員派遣で近く政治介入を行うとみている。ブラジル空軍は、カノアス空軍基地の超音速ジェット戦闘機隊とサンタ・クルス空軍基地の攻撃用戦闘機隊に、臨戦体制をとるように指令した。 |