| 【2】<浩さんのアマゾン・スケッチ>第2段
偏見
アマゾンに住んでいるとどうしても<アマゾン>という言葉に敏感になる。30年以上も住んでいるから当たり前のことだが、アマゾンをテーマにしたテレビのドキュメンタリーや書籍・雑誌類の記事を見て「ナニこれ・・・?」と感じることがあるのは私だけだろうか。
『世界の川のタイプが集まった川の一流専門店街たるアマゾン。アンデスから流れる白い川、透明な緑の川、大魚を養う黒い川が結集して本流の褐色の大河となるさまを、川の専門家が鮮明に描き出し、桁はずれで複雑なアマゾンの生態系に迫る。【アマゾン川紀行】原始の川を診る。NHKカラー版、平成4年2月10日第5刷発行。著者は一女性とだけ記しおこう。』「アマゾンと取り組んで15年。数えてみたら20回も行っている。」と豪語する著者。前述の著書の105,106頁の次の文章に注目しよう。
『ベタベタしたビニールのテーブルクロスのかかった食卓で、アマゾン食を食べる。皿1枚にフォークとナイフ、大きな丼から黒いぱらぱらのご飯を盛り、魚や肉などの煮込んだものをかける。マンディオカという木の根をおろして水にさらし、乾燥したファリーニャというものをふりかける。日本でいうふりかけか、味の素のような調味料なのか。それにしてはやたらとパサパサするだけで味も素っ気もない。水分だけ吸収する。』アマゾンに15年も接し20回も来ている方の文章とはとても信じがたいが、アマゾン食を食べるときに日本人が犯す初歩的なミスの見本になるので、著者には申し訳ないがあえて取り上げさせてもらった。
日本人の主食は米なので先ずご飯を皿にとる習慣がある。アマゾンでは好みのスープを皿にとり賞味した後、先にファリーニャをスープの中に入れ次に米(ご飯とは言わない。)をパラパラと入れる。魚と肉を一緒に煮込んだスープなど在ろうはずもなく、別々に煮込んだ好みのスープをたっぷりかけ、膨らませ軟らかくして食べるのが普通である。著者は水分だけ吸収すると言っているが、あたりまえのことでスープをたっぷりかけないと食べにくいからだ。
ファリーニャの作り方も説明したいが、紙面に限りがあるので割愛しよう。又、パサパサのご飯とあるがファリーニャがパサパサしているから、米を日本式に炊いたらくっ付いて食べにくい。ファリーニャ(正式名はファリーニャ・デ・マンジョカと言う。)は調味料やふりかけでは決してない。アマゾンの主食なのだ。 |