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【1】<浩さんのアマゾン・スケッチ>−第3段
【早朝のウオーキング】
“飛行機が着陸体勢に入るとブロッコリ−を地平線の果てまで敷きつめたような熱帯雨林がぐんぐん近づいて来る。”とはノンフィックション作家の山根一眞氏の言葉だが、5月18日(日)14;00時に、そんなアマゾンの密林を眼下に見ながら13年振りに再移住のためベレン空港に降り立った。
風の匂い。その暑さ30数年間も住んでいたアマゾン。違和感はないし体が馴染んでいて、「やっぱりブラジル人なんだなー」と納得する。
健康管理にと早速、翌日の19日から早朝のウオーキングを始めた。住まいの近くに、1883年に計画されたという16ヘクタールの面積に、約2500種類のアマゾンの植物が自然のままに残されている<ボスケ・ロドリーゲス・アルヴェス>と呼ばれる植物園があるが、その一区画(4辺)の周囲が1680mあるとかで格好のウオーキングコースになっていて、毎朝歩く人でいっぱいだ。日曜日以外、毎日3周歩くことにしているがどうしても1周15分はかかる。15分以内で歩きたいと頑張っているがまだ達成出来ない。体調がよくてスピードに乗っていたある朝、50歳位のブラジル人の男性が、後から駆けて来て突然軽く肩を叩き『スピード出てるね。』と話し掛けてきた。『ああ−。でも15分以上かかっちゃうなー。』『それはそうだろう。1680mあるんだぜ。』といいながら駆け去ってしまった。1周どの位の距離があるのか知りたかったので、15分かかることに納得はしたものの面識もない者にたやすく声をかけるなよと気色ばんだが、いけねーここはブラジルなんだと、考え直したら不快感が少し薄らいだ。
名前もどこに住んでいるのかも知らないが、ウオーキングでの顔見知りも増えて、行き交うと挨拶代わりに手を上げたり言葉を交わすようになった。始めた頃は行き会っても知らん振りだったが、毎朝会っている内に自然にそうなった。綺麗なモレーナとの出会いでもあったら最高だろうな。年寄りにはそんなチャンスないかと諦めていたが、ちょっとした会話から相棒が出来て毎朝一緒に歩いている。毎日車で来てウオーキングを始める40歳位の女性だが、ある朝ライトをつけたまま、気付かずに歩き始めたので追いついて教えて上げた。彼女は空港に事務所をもつある航空会社に勤めていて、ブラジルのことに付いていろいろ教えてくれるし、メールでためになるなサイトも送ってくれるので助かる。1番嬉しいことは13年間のポ語のブランクをメール交信で取りもどしつつあることだ。『あの書きかたおかしいよ。』と教えてくれる先生なので、彼女が来ない日など、からかわれることもあるが我慢している。 |