| 【2】「浩さんのアマゾンスケッチ」第5段
【ベレン近郊日系農家訪問記】
10月下旬、妹が23年振りにブラジルK県人会創立90周年記念式典ブラジル友好親善使節団に加わり来伯したのを期に、兄姉宅を訪問の傍らベレン近郊で活躍されている農家を訪問する機会にも恵まれた。
ここ、10数年訪れていなかったので見るもの聞くもの全て珍しかったし、10数年前とは随分様変わりしていることを感じた。栽培している作物もそうだが、栽培の方法が進歩している。ピメンタ・ド・レイノの苗の作り方など、私が知っている方法は結果枝(果樹で花芽をつけそれに果実のなる枝)を3.4節のながさに切って、耕した地面に直接伏せて発芽させる方法だったが、いまは1節に1枚葉っぱを付け籾殻を焼いて表土を作り、しかも床を高くした苗床で発芽させ小さなビニールの袋に移植して根を出させる方法がとられている。
日除けも昔は椰子の葉っぱだったが、いまでは黒いビニール製で日光を何%当てるとか、発芽の状況で管理されるらしい。これこそ胡椒に変わる安定した永年作物だとして注目されたデンデー椰子が切り倒されて胡椒園に切り替わりつつある。また、日系人集落周辺に植林が目立つのも時の流れを感じさせる。
ベレン近郊日系農家の作物栽培の流れは、一人一人異なるだろうが胡椒、デンデー椰子,コッコ、バナナ、ハワイマモン、メロン、アサイ、ランプータン、マンゴスチン、ドリアン、クプアス、アセローナ、マラクジャー挙げればきりがないが、養鶏でも肉鳥、卵と専門が分かれる。特に目にとまったのは花や観賞植物の栽培であった。植林にしてもモギノ・アフリカーノ、モギノ・ナショナル、ニム、パリカ、スマウーマ、イペー、テッカ(学名Tectona
Grandis,別名;チーク、分類;熱帯広葉樹、科;クマツツラ科)などで、テッカはあちこちに見受けられる。チークは世界の最良材とされ、「アジアの材木の王様」とさえたたえられているらしい。一度乾燥すると、決して狂いを生じないと言われるほど材質が安定している木材で、酸化・腐蝕しにくく、酸や海水にも強いため、古くから船の甲板用材に用いられている。豪華客船クイーンエリザベス二世号のブリッジや内装で有名な材木であるとある本に書かれていた。
それにしても、「・・・・の森-」と森の字がつく耕地が多いのは時代を読んで投資されたからだろうか。最近の邦字紙によると赤字経営で苦しんでいる「森」もでてきたとの記事も見受けられる。どの作物を主体にして生活設計を立てるかはそれぞれ異なるようだが、選択の差が個人差になっているように感じた。 |