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 Vol.109  発行日:2004年11月12 
今週のニュースは...

【1】ベレン日記           
    
       
『ナザレ大祭り』    『選挙』

ベレン日記  『ナザレ大祭り』

 先日、ブラジル三大祭りの一つである、ナザレ大祭(Cirio de Nazare)を見てきました。
 この祭りは、ベレンで、200年以上も続いているお祭りで、今年の参加者は、新聞報道によると300万人もの人を集めた。

 一週間くらい前から、銀行、郵便局など、街の色々なところで、飾り付けがされ、徐々に盛り上がっていくのが分かった。10月、第二週目の金曜(今年は、10月8日)から、ベレン周辺の町を移動する聖母像は、土曜日の夜にセー教会へ向う。この夜に聖母像を見に行くと、すでにすごい数の人がいて、前の方の位置を陣取っていると、聖母像が近づくに連れて、人の波が押し寄せ、気が付くと後ろの方に押しやられていた。明日の本番はどうなるのだろう?

 次の日の朝、ものすごい花火の音で目がさめると、すでにセー教会からナザレ教会に向かって、聖母像は動き出しており、テレビでは生中継されていた。 すぐに家を出て、見に行くと、行列は、意識が朦朧としているのにロープにしがみついている人、ひざまづいてナザレ教会まで歩く人、大声で歌う人、そして観客で、昨日をはるかに凌ぐ人だった。 この人のパワーは僕の想像以上のもので、終始、圧倒されていました。

例年は、聖母像の後にロープがあり、人が続くのだが、今年は、前にロープがあり、引っ張る感じになっていた。その影響か、聖母像の移動が、かなり遅れたらしいが、聖母像が見えると、紙ふぶきが舞い、人々は手をかざし、一心にお祈りをしていた。

 ある一世の方が、『リオなどは、カルナバルのために一年を過ごすが、ベレンでは、このCirio de Nazareのために一年間を過ごしている。』とおっしゃった。確かに、ブラジルでは、カルナバルの翌日を『灰の水曜日』といい休日になるそうだが、ここベレンでもCirio de Nazareの翌日は、『Re Cirio』と言って休日になる。そして、その『Re Cirio』の前の夜には、ナザレ教会で花火が上がる。まさに、ベレンの一年間で一番重要なイベントのような盛り上がりだった。
                     出口裕一

ベレン日記  『選挙』

 10月31日、サッカーの試合もないのに、ベレンの街が黄色と赤の真っ二つに分かれた。理由は選挙で、サッカーならサッカーに関心のある人、そしてそのチームを応援する人に限られた応援になるのだが、選挙は、選挙権を持つ人(16〜70歳までは義務、70歳以上は自由)、全員が参加するので、街は、サッカーを凌ぐ大騒ぎとなった。
 この日は、市長を決める選挙で、黄色のブラジル労働党(PTB)のDuciomar、と赤の労働者党(PT)のAna Julia、赤の2人の決戦投票だった。Ana Juliaは、有名歌手を呼んで選挙運動をしたり、サッカースタジアムに巨大な旗を掲げたりと、宣伝上手という印象があり、一方のDuciomarも荷台が全部スピーカーになっているようなトレーラ−で、オリジナルの歌を作ってずっと流しながら、町中を走ったりしていた。

 選挙当日は、みんなTシャツを着て道端で旗を振り、同じ色の車が走ると、手をグーにして親指を上に向けるOKの合図をして、違う色の車が走るとそれを下に向けてブーイングをしたりしていた。 車に旗をつけてクラクションを鳴らしながら走ったり、自転車に旗をつけたり、バスから旗を振ったり、家が隠れるくらいの大きな旗を屋根から垂らし、家の前でパーティーをしたりと、みんなそれぞれアピールをしていた。 かといって、隣の家が違う政党を応援しているからといって、喧嘩をするわけでもなく、街には、黄色と赤が共存していた。
  
  
 結果は、Duciomarが58,28%、Ana Juliaが41,72%で黄色の勝ちとなった。ブラジルは、全部コンピューターで選挙をするので、締め切りの二時間後には、結果がわかるので、夜は、花火が上がり、いたるところでフェスタが行われていた。 翌日にAna Juliaの棺桶をボンネットに乗せた車が走っていたのには驚いた。いずれにしても、みんな、勝った負けたを抜きにして、選挙までも楽しんでいたように見えたのが、ブラジル人らしく、印象的だった。

              出口 裕一

 

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